「ハンコを彫るのが本職なのに・・・」

           “第三回 これで完璧!会社の丸印と角印の使い分け”

                株式会社鈴印 代表取締役 鈴木 延之

 

 勝手な想像ですけど、こちらのメルマガをご覧の方は経営者様が多いのではではないでしょうか。経営者の方は捺印の頻度が高いです。そして会社で使う法人印は、個人印にはないカタチがあります。そう、角印ですね。これがなかなか迷わせます。例えば「ここにハンコ押してください」と言われて「丸いの?四角いの?どれ押すの?」なんてね。でも安心してください。そんな時にこれからは絶対迷わないよう、今回はこんなお話をさせていただきたいと思います。


 「これで完璧!会社の丸印と角印の使い分け」まず結論から申し上げますと、丸印=登録印。角印=認印です。つまり登録印と照らし合わせる必要がある場合は丸印。それ以外は角印です。これは個人の印と比べるととっても分かりやすいです。みなさん経営者様ですから、個人印も「実印・銀行印・認印」と使い分けていると思います。使い分けていますよね?(笑)同じく法人印も「実印・銀行印・認印」と分けているコトでしょう。分けてますよね?(笑)


 ご存知でしょうけど大切なコトなので改めておさらいしますと、上記の3つの印はそれぞれ役割が異なります。実印は役所に登録し、印鑑証明を必要とする大きな金額が動く契約の際に使う印。銀行印は金融機関で口座を開設し、大きな金額を動かす際に使う印。認印はそれ以外。これは個人でも法人でも一緒です。実印や銀行印の登録印は事前に登録して必要に応じて捺印し、その都度あなたの意思を示します。見方を変えると実印と銀行印はあなたの意思の担保、つまり各機関に登録するパスワードみたいなモノです。あなたというIDと印鑑というパスワードが一致して初めて「あなた」としてログインでき、信用されてお金が動かせる仕組みです。だから私たち鈴印が作る実印と銀行印は全て手彫りです。だってパスワードが既製印や複製可能なPC彫刻印じゃ、11111ってパスワードより危ないってコトになりますから。


 話は逸れましたが元に戻しますと、法人用の丸印は実印や銀行印です。二重丸になっていて外側に会社名が入り、内側に代表取締役等の肩書き名や個人名が彫ってあるアレです。対して角印は四角い中に〇〇之印と社名だけが入っているパターンです。丸印と角印を使い分けるには、まず登録印が必要なのか?それとも登録印でなくてもいいのか?が線引きになります。ただし稀に、契約や金融機関以外の簡単な認印代わりに丸印を要求される場合があります。その理由は、それぞれの法人規約によっていただく印鑑の形状が決まっているためです。「ここに丸印を押してもらってきてください」と。これって怖いコトですよね?だって会社のパスワードでもある実印を、流出の可能性の高い認印として押さないといけないのですから。だから密かに丸印で認印を別に、つまり丸印を3本以上作っている会社様も結構多いんです。それは全て、自社の権利や財産を大切に管理する意識から成り立っていると言っても過言ではありません。


 さて、ここまで丸印と角印の使い分けのお話をしてきましたが、角印って一体どう押していいか分からないなんて話もよく伺います。せっかくですから角印を押す意味もご紹介したいと思います。角印は認印ですから、登録もしません。なのでどこにどう押しても特に問題はありません。ただし意味が分かると押し方が変わります。角印を押す意味とは、実は偽造防止なんです。領収書をイメージしてください。宛名と日付と金額を記入して、最後に店名や住所電話などのゴム印もしくは印刷された箇所があり、それに重なるように角印が押してあります。この意味は、比較的複製のしやすいゴム印や印刷物の上に手彫りの角印を押すコトによって、その領収書が正式に自分たちが発行した間違いのないモノであることを証明します。万が一トラブルに巻き込まれた際、そこに押してある角印が違ってたら「それは違う」と言い切れますよね?逆に角印もPC彫刻であったり、住所と一緒にフォントで作っていたら簡単に複製ができてしまい、あらぬ疑いから逃れられない可能性だってあるのです。
普段何気なく押しているハンコかもしれませんが、本来は全てにとても大切な意味がありました。経営者様であればその知識を武器に押し分けて、相手を試すくらいの器があってもいいのではないでしょうか?


 今回は丸印と角印の使い分けのはずが、気がつけば登録印と認印の違いの話になってしまいました。しかしそれらは全て連動しておりますので、最後にそれぞれの正しい意味をお伝えし締めさせていただきます。

 

実印=本人の意思を示すもの(意思の担保)
認印=本人ですと認めるもの(本人認証)

(11月 29日配信号へつづく)

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